近年、新築マンションの価格高騰を背景に、中古マンションを購入して自分好みにリノベーションする方が増えています。しかし、「中古マンション リノベーション 相場はどのくらい?」「費用を抑えるにはどうすればいい?」といった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、工務店の専門家が中古マンションのリノベーション相場を徹底解説し、費用の内訳、コストを抑えるための具体的なポイント、そして実際の事例まで詳しくご紹介します。理想の住まいを賢く手に入れるためのヒントが満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。
中古マンションのリノベーション相場とは?費用内訳を徹底解説
中古マンションのリノベーション相場は、工事の範囲や内容によって大きく変動します。まずは、一般的な相場と費用の内訳を理解しましょう。
部分リノベーションと全面リノベーションの相場
リノベーションは大きく分けて「部分リノベーション」と「全面リノベーション」の2種類があり、それぞれ費用相場が異なります。
- 部分リノベーション:100万円~500万円程度
- 全面リノベーション(スケルトンリノベーション含む):500万円~1,500万円以上
間取りの大幅な変更や、配管・配線まで含めて一新する大規模な改修の場合の相場です。特に、壁や天井、床をすべて解体してゼロから作り直す「スケルトンリノベーション」は、新築同様の自由度が得られる一方で費用も高額になります。一般的な目安としては、マンションの広さにもよりますが、1㎡あたり10万円~30万円程度が相場とされています。例えば、70㎡のマンションであれば700万円~2,100万円程度を見込むと良いでしょう。
リノベーション費用の主な内訳
リノベーション費用は、主に以下の要素で構成されます。
- 工事費:費用全体の約70~80%
- 設計・デザイン費:費用全体の約10~15%
間取りのプランニング、デザイン提案、設計図作成、工事監理などにかかる費用です。デザイナーや建築家が介入する場合に発生します。ワンストップサービスを提供している会社では、この費用が工事費に含まれていることもあります。 - 諸経費:費用全体の約5~10%
現地調査費用、各種申請費用(建築確認申請など)、仮住まいの費用、引越し費用、残材処分費、消費税などが含まれます。見落としがちな項目ですが、計画段階でしっかり予算に組み込むことが重要です。

費用を左右する要因とコストを抑えるポイント
中古マンションのリノベーション費用は、いくつかの要因によって大きく変動します。賢くコストを抑えるためのポイントを押さえましょう。
中古マンションの築年数・構造が費用に与える影響
- 築年数:
- 構造:マンションの構造には主に「ラーメン構造」と「壁式構造」があります。ラーメン構造は柱と梁で建物を支えるため、比較的間取りの変更がしやすいですが、壁式構造は壁で建物を支えるため、間取りの変更に制限があり、それに伴う工事が複雑になることがあります。また、耐震補強が必要な場合は追加費用が発生します。
デザインや設備のグレードで変わる費用
キッチン、浴室、トイレ、洗面台などの水回り設備や、床材、壁材、建具などの内装材は、グレードによって価格が大きく異なります。
- 水回り設備:
- 内装材:無垢材のフローリングや輸入壁紙などは魅力的ですが、複合フローリングや量産型の壁紙に比べて高価です。予算に応じて、こだわりたい箇所とそうでない箇所のメリハリをつけることが重要です。
コストを抑えるための具体的な工夫
費用を抑えつつ理想のリノベーションを実現するための具体的な工夫をいくつかご紹介します。
- 水回りの位置変更を避ける:
- 既存の建具や設備を活かす:まだ使える建具(ドアや窓枠)や設備は無理に交換せず、クリーニングや塗装で再利用することを検討しましょう。
- 内装材のグレードにメリハリをつける:リビングなど家族が集まる場所は良い素材を使い、寝室や収納内などはシンプルな素材で費用を抑えるなど、優先順位をつけて素材選びをしましょう。
- DIYの活用:壁の塗装や棚の取り付けなど、比較的簡単な作業であればDIYで挑戦することで、工事費用を削減できます。ただし、専門的な知識や技術が必要な部分はプロに任せるのが賢明です。
- 複数業者からの見積もり比較:複数のリノベーション会社から見積もりを取り、内容と費用を比較検討することは非常に重要です。相場感を掴むだけでなく、会社の得意分野やサービス内容、担当者の対応なども見極めることができます。

中古マンションリノベーションの具体的な事例と費用感
具体的な事例を見ることで、ご自身の理想とするリノベーションのイメージがより明確になり、費用感も掴みやすくなります。
築30年マンションをフルリノベーションしたケース
- 家族構成:
- マンション広さ:75㎡
- リノベーション内容:築30年の3LDKマンションを、家族構成の変化に合わせて広々とした2LDK+書斎にフルリノベーション。壁式構造のため、間取り変更には一部制限がありましたが、リビングと隣接する和室を一体化してLDKを拡張。水回りは全て一新し、断熱性能も向上させました。
- 費用:約1,200万円
- 期間:約3ヶ月
- ポイント:古い配管や配線を全て交換し、安心して長く住める住まいを実現。書斎スペースを設けることで、リモートワークにも対応できる快適な空間が生まれました。
家族構成の変化に対応した部分リノベーション事例
- 家族構成:
- マンション広さ:60㎡
- リノベーション内容:お子様の成長に合わせて、既存の和室を洋室に変更し、子供部屋として利用。リビングの壁紙と床材も明るい色合いに変更し、全体的に開放感のある空間に。キッチンは既存のものを活かしつつ、収納を増設し使い勝手を向上させました。
- 費用:約350万円
- 期間:約1ヶ月
- ポイント:大掛かりな工事は避け、費用を抑えながらも家族のライフスタイルに合わせた快適な空間を実現。内装のイメージチェンジで気分も一新できました。
デザイン性を重視したリノベーション事例
- 家族構成:
- マンション広さ:50㎡
- リノベーション内容:ヴィンテージ感のあるインダストリアルデザインをコンセプトに、壁の一部にレンガ調のタイルを貼り、天井はコンクリート打ちっぱなし風に仕上げました。キッチンは海外製の食洗機を導入し、バスルームもホテルライクなデザインに。間接照明を多用し、空間全体にこだわりを詰め込みました。
- 費用:約800万円
- 期間:約2.5ヶ月
- ポイント:限られた空間ながらも、素材選びや照明計画にこだわり、まるでカフェのような洗練された空間を創出。自分だけの特別な住まいを手に入れました。
リノベーションを成功させるための業者選びと注意点
中古マンションのリノベーションを成功させるためには、信頼できる業者選びが最も重要です。また、契約前に確認すべきポイントも押さえておきましょう。
信頼できるリノベーション業者の見極め方
- 実績と専門性:
- 資格と保証:建築士や宅地建物取引士などの資格を持つ担当者がいるか、また工事後のアフターサービスや保証制度が充実しているかを確認しましょう。
- 担当者との相性:リノベーションは数ヶ月にわたるプロジェクトです。担当者とのコミュニケーションがスムーズに取れるか、こちらの要望をしっかり理解してくれるかなど、相性も大切な要素です。
- 見積もりの透明性:見積もり内容が詳細で、不明瞭な項目がないかを確認しましょう。一式計上ではなく、各工程や材料費が明確に記載されている業者は信頼できます。
契約前に確認すべき重要事項
- 追加料金の有無:
- 工期と引き渡し時期:工事のスケジュール、仮住まいの期間、引き渡し時期などを明確に合意し、書面で残しましょう。遅延が発生した場合の対応についても確認しておくと安心です。
- マンション管理規約の確認:マンションにはそれぞれ管理規約があります。リノベーションの内容が規約に違反しないか、事前に管理組合に確認し、必要な申請手続きを業者と協力して進めましょう。
- 保証内容:工事完了後の保証期間や保証内容(設備の故障、構造上の問題など)について詳しく確認し、書面で残しておきましょう。
中古マンション購入とリノベーションのタイミング
中古マンション購入とリノベーションを同時に進める場合、「ワンストップサービス」を提供している会社に依頼するとスムーズです。物件探しからリノベーションの設計・施工まで一貫してサポートしてくれるため、手間が省け、予算も一括で管理しやすくなります。引き渡し後にリノベーションを行う場合は、仮住まいの手配や二度の引越し費用が発生することもあるため、全体のスケジュールと費用を考慮して計画を立てましょう。 リノベーションに関する別の記事もご覧ください。

よくある質問(FAQ)
中古マンションのリノベーションに関するよくある質問とその回答をまとめました。
リノベーション期間はどのくらいかかりますか?
リノベーションの規模によって期間は大きく異なります。部分リノベーションであれば2週間~1ヶ月程度、水回りの交換を含む全面リノベーションでは1ヶ月半~3ヶ月程度が一般的です。スケルトンリノベーションなど大規模なものになると、3ヶ月以上かかることもあります。設計期間や資材の調達期間も含めると、さらに時間がかかる場合があるため、余裕を持った計画が重要です。
住宅ローンはリノベーション費用も含まれますか?
はい、多くの金融機関では、中古マンションの購入費用とリノベーション費用を一体化した「リノベーション一体型ローン」を提供しています。これにより、住宅ローンと同じ低金利でリノベーション費用も借り入れることが可能です。また、リノベーション費用のみを借りる「リフォームローン」もありますが、住宅ローンよりも金利が高くなる傾向があります。ご自身の状況に合わせて、金融機関に相談し最適なローンを選びましょう。
中古マンションリノベーションで後悔しないためのポイントは?
後悔しないための最大のポイントは、事前の「情報収集」と「明確な計画」、そして「信頼できる業者選び」です。具体的には、家族全員で理想の暮らし方を話し合い、予算の上限を明確に設定すること。次に、複数のリノベーション会社から見積もりを取り、デザインや費用、担当者の対応などを比較検討すること。そして、契約前にはマンションの管理規約を必ず確認し、追加費用や工期、保証内容について書面でしっかり合意することが重要です。漠然としたイメージではなく、具体的な要望を業者に伝えることで、理想に近いリノベーションを実現できます。
中古マンション リノベーション 相場のまとめ
中古マンション リノベーション 相場は事前の準備と比較検討で大きく結果が変わります。専門家と相談しながら進めましょう。
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